column
りりこのコラム
家の木にも大切な休眠
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」と詠んだのは江戸の俳人山口素堂。
この季節は、昔から変わることなく、里に山に海に生命が溢れ出します。目に青葉とあるとおり、冬の間休眠していた木も、この季節一気に水や養分を吸い上げ若葉を芽吹かせます。
大工さんたちは、この季節より前(秋彼岸から春彼岸の間)に伐られた材木を、寒伐り材といって重宝がります。木は冬の間休眠しています。水分や養分も必要最低限しか吸い上げていないので、製材したあとの耐久性や強度が良くなります。これを更に、丸太や角材の状態で数ヶ月に渡り天然乾燥させます。これにより、さらに水分を減らし強度を増します。
他方、この方法であれば、適度な養分(大工さんは、これを脂といいます。)が残るのでカンナ仕上げをした際に艶が出ます。
近年は、通年で伐採を行い、乾燥釜を使って高温乾燥を行います。この方法だと短時間で安定供給ができますが、高温で一気に水分を抜くため、木の繊維が損傷したり不自然に割れたりします。
さて冒頭の句。目に~とありますがその後、山ほととぎすの前には耳に、初鰹の前には口にが略されているのだそう。季節を五感で感じるこの句同様、人間の都合に左右されない余裕と感性を持ちたいものです。
HOME MAKING
りりこの住まいづくりへの想い
RENOVATION
りりこのリノベーション
郡山市,須賀川市,田村市を中心に事業を展開する
増子建築工業(りりこ)のリノベーションについてご紹介いたします
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